

ととのやとは
金沢市街地から北東に車で約30分。多様な樹木に抱かれた山間部の静かな集落に、〈農家民宿ととのや〉はあります。築50年の空き家を有志とともに改修し、民宿として開業したのは2021年。ゆったりと時を刻む里山の風景、郷愁を覚える宿の佇まい、自然に寄り添う農で育まれたエネルギッシュな食の恵み、この地で紡がれてきた文化に触れたいと、県内外、はたまた海外から多くの宿泊客が訪れます。
ととのやでこそ出会えるもの。それは、非日常ともいえるスローな“時空間”。大自然のペースに歩みを合わせていることもさることながら、民宿を管理する「宿守」の存在が、ととのやならではの時空間を生み出しています。宿守、おかみ、運営にかかわる仲間たちと食卓を囲み、語らい、ともに活動する時間のなかで、普段の生活では忘れがちな感覚が蘇るかもしれません。
月に一度開催される青空レストラン、野菜収穫やヤギ・ニワトリにふれる里山体験、盆踊り祭り、マルシェ、陶芸や茶の湯イベント、異国の地の音楽会など、訪れたタイミングによって出会う人・コト・モノが異なるのも、ととのやのおもしろさ。ときには金沢市街に足を伸ばし、加賀百万石の伝統文化に触れるのもおすすめです。


宿守より
「あわてんでいいが。ゆっくりやればいいがや」
この言葉は、脳梗塞による高次脳機能障害(※)、そして左半身の麻痺とともに生きる宿守の私が、みなさんに一番伝えたいメッセージです。
仕事、役割、趣味、余暇 ――
多くの人がモノゴトに優 先 順位をつけて時間に追われながら過ごしています。
かく言う私も病気をする以前は、朝から晩までせか せかと仕事をしている人間でした。ゆっくりする時間といえば仕事を終えて缶ビールを開けたときくらい。
そんな過去の自分を振り返り、省み、四季の移ろいにも心寄せる時間を取り戻した今こそ、このメッセージを伝えたいのです。
ととのやを訪れたときだけでもいい。時間が止まったかと思うくらい、ゆったりと過ごしてみてください。自身の心の内側を見つめてみるのもいいかもしれません。ふと胸に浮かんだ自分の思いを、よければ話してみてください。
性分か、はたまた障害のせいか、うまくしゃべることはできないけれど、感じたままを、ありのままを、私もお話できたらと思っています。
農家民宿ととのや 宿守 深谷 司
※病気や事故などによって脳が損傷したことにより、言語、記憶、注意、遂行機能、情緒面などがうまく働かなくなる認知障害のこと。


ととファミリー

宿守・深谷 司
宿泊者を出迎え、滞在を見守り、ととのやのひとつの価値である「ゆったりとした時間」を提供する。リピーターには「おかえり」と出迎えてくれる。

おかみ・深谷 香代
ととのやの運営全般を切り盛りする、縁の下の力持ち。

オーナー・中村 博
ととのやの周辺に広がる「ととの里」「ととフィールド」の管理者。多様な知識と経験で、ととのやの活動をサポートする。

代表・田邉 望
ととのやの発起人であり、その前身となる青空レストランをはじめとする各種イベントのプロデューサー。金沢医科大学のリハビリテーション専門医。

シェアハウス住人
ととのやという場所、暮らし、人に魅了された、バックグラウンドもさまざまな人々が長期滞在。

青空ふらんじゅシェフ・松田 将明
農・食・リハビリを組み合わせた「里リハ」の実践であり、ととのやの始まりである青空レストラン「青空ふらんじゅ」。2018年のスタート時から、シェフとして腕を振るう。

レオ
オーナー・中村さんの相棒であり、穏やかな性格のボーダー・コリー犬。ととのやの看板犬として宿泊者に愛されている。


