わたしの【Re Habilis】 〜 ととのやオーナー 中村 博さん

みんなに助けられてる。だから俺も協力する。お互い様だと想うから。

農家民宿や青空レストランの開催地を有する「ととフィールド」の管理者であり、農・食・建築など幅広いジャンルの実践者として、ととのやの活動に大きく貢献する中村博さん。じつは「ととのや」の名付け親でもあるのだとか。

※北陸をはじめとした各地では「とと」は「父親」や「魚」を意味する。

深谷さん夫婦と出会ったのは2018年かな。共通の知り合いが引き合わせてくれてね。無農薬の畑とか、やりたいことがたくさんあるという香代さんの夢を聞いて。俺は俺で、自分でログハウスを建ててみたり、農薬を使わない畑や養鶏をやってたんだけど、そんな暮らしをしたいという人が徐々に増えてきたなあと思ったよ。

田邉先生を紹介してくれたのも香代さん。自分たちで野菜を収穫して、みんなで調理して味わう“青空レストラン”ができる場所を探してるって。場所的に合うなら使ってみたら?って感じで付き合いが始まって。それ以降、俺んとこの畑やログハウスがある場所で「青空ふらんじゅ」が続いてるね。

今、農家民宿になっている家は、もともと俺の親父と兄貴が建てた家。「この場所でなにかやりたい」という有志が集まって、俺も一緒に加わって改修してととのやが出来上がったんだよね。

若い頃は、料理人として全国を転々としていたんです。1986年にこっちに戻って、金沢で「ととや」という居酒屋を始めて。その頃から野菜も育てたりしてたよ。2011年に店を閉めて、本格的に農業を始めたんです。ログハウスを建てたのは2013年。いろんな経験をしてきたから、建設機械も使えるんだよね。

「ととフィールド」と呼んでいるエリアは中村家の所有なんだけど、とてもひとりじゃ管理できないし、守りきれない。誰かに畑を貸すとしたら、地代はいらんから周囲の草刈りをしてもらったり。そんな作業交換みたいなことをやってたんだよね。

俺の実家に関しては、みんなが「ここでなにかやりたい」っていうから貸してるだけ。でも、人が住めば家も整うし、居心地もよくなるし。いろんな面でみんなに助けられてる。だから俺も協力しようという気持ちになるよね。お互い様だと思うから。なんにせよ、やっぱりこの家に人が住んでるっていうのが、俺は一番うれしいんだよね。

金沢市内から車で30分でこんな里山に触れられるのは魅力じゃないかな。あちこちから若い人が来て、シェアハウスに入居してくれたり。近所に住む俺の同級生たちも若い子らと交流したり、活動に協力してくれるようになって、集落に少し活気がでてきたかな。あとはもっと男手が増えたら、こんないいことはないと思ってるけどね!

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